「お知らせ」カテゴリーの日記一覧
- 2024.10.15
- イベント, お知らせ, 南アフリカワインツアー
2025年2月南アフリカ・ワインツアーの案内(更新日:10/29)募集受付終了。
カノンコップ
アタラクシア
デイビッド&ナディア
ポールクルーバー・ファミリー
ぺブルスの子供達
南アフリカ・ワインツアー2025 Big Wave South Africa Wine Tour
●実施日程:
ツアー1:2025年2/1(土)~9(日)9日間(受付終了)
ツアー2:2025年2/8(土)~16(日)9日間(受付終了)
●旅行代金(ツアー1&2は同料金です):488,000円税込。大人お一人様2名1室利用の場合
●募集締切:2024年11月15日(金)。
●募集:各20名。15人以上で添乗員が1名付きます。
●ツアー対象者:20歳以上でワイン業界のプロ(酒販店/飲食店/その他ワイン業界従事者)の方優先です。一部ワイン好きな一般の方の参加も受け入れています。
●一人部屋追加料金:税込77,000円
●予定航空会社:シンガポール航空、エコノミークラス
●予定宿泊ホテル:プロテアホテル・ステレンボシュ(3星クラス)
●お問合せ/企画協力:株式会社マスダ 担当:三宅 電話06-6882-1070
メール:miyake(a)masuda-jp.com メールの際は、(a)を@に変更してください。
●旅行企画窓口:アナザーワールド㈱、担当:大川。080-6189-3311/okawa(a)anwld.com
●主催:中西興産㈱ISAトラベル
●旅行行程:天候/現地の状況によりプログラムが変更になる場合がございます。
<参加ワイナリー:ツアー1&2ともに12社>日本語通訳付
■ツアー1:
2/1(土):出国(関西空港)→シンガポールへ
2(日):シンガポール→ケープタウン着。テーブルマウンテン登頂&昼食。ホテル着。①ゾルフリート(ステレンボシュ:ヴァンフック小地区)訪問&夕食。
3(月):ステレンボシュ地区<1>
②ライナカ(ポカドライ小地区)、③キャサリンマーシャル(エルギン他冷涼地区のワイン中心)&昼食、④カノンコップ(シモンズバーグ小地区)&夕食
4(火):ステレンボシュ地区<2>&パール地区
⑤キアモント(ステレンボシュ山脈とヘルダーバーグ山脈にまたがって畑を所有)、⑥ドルニエ(ステレンボシュ山脈側)&昼食、ぺブルス(南アフリカの子供の教育支援NPO)訪問(後述)、⓻ブラハム(パール地区)&夕食
5(水):フランシュック地区
⑧ブーケンハーツクルーフ、⑨オートカブリエール&昼食
レストランで夕食
6(木):ヘメルアンアード地区
⑩アタラクシア(ヘメルアンアード・リッジ小地区)&昼食、⑪ハッシャー(アッパー・ヘメルアンアード小地区)&夕食
7(金):コンスタンシア地区&ケープ半島
⑫コンスタンシアグレン&昼食、喜望峰/ペンギン・ビーチの観光、ケープタウンにて夕食
8(土)出国→シンガポールへ
9(日):シンガポール→帰国(関西空港)
■ツアー2:
2/8(土):出国(関西空港)→シンガポールへ
9(日):シンガポール→ケープタウン着。テーブルマウンテン登頂&昼食。ホテル着。ホテルにて夕食①ブルースジャックも参加。試飲。
10(月):スワートランド→トゥルバッハ地区
②デイビッド&ナディア/③シティ・オン・ア・ヒル合同(スワートランド地区)&昼食、④クローヌ(トゥルバッハ地区)&夕食
11(火):ステレンボシュ地区<1>
⑤ボッシュクルーフ、⑥グレネリー&昼食、ぺブルス(南アフリカの子供の教育支援NPO)訪問(後述)、⓻ハーテンバーグ&夕食
12(水):ステレンボシュ地区<2>
⑧ステレンラスト&昼食&ブドウ収穫&ワイン仕込体験、⑨ラーツ&夕食
13(木):ウォーカーベイ→エルギン地区
14(金):コンスタンシア地区&ケープ半島
⑫コンスタンシアグレン&昼食、喜望峰/ペンギン・ビーチの観光、ケープタウンにて夕食
15(土)出国→シンガポールへ
16(日):シンガポール→帰国(関西空港)
■ツアー中の試飲予定ワイン(1月後半にアップ予定:変更になる場合がございます。)
■ワイン産地各地区の特徴:後日アップ予定
※ツアー内容:
ワイン業界のプロ向けのレベルです。各ワイナリーでは、試飲だけでなく、畑を歩き、セラーの中に入り、製造工程も見学します(全てのワイナリーが同じ内容ではありません)。オーガニック/ビオディナミ農法(ツアー1:ライナカ)、環境再生型農業(ツアー2:ハーテンバーグ)なども学びます。天候と現地の状況次第になりますが、ブドウの収穫体験やワイン造り体験もします(ツアー2:ステレンラスト)。今回も南アフリカを代表する素晴らしいワイナリー達が参加協力してくれることになり、結果として豪華なメンバーとなりました。また、貧困地区の子供の教育支援施設(ぺブルス)を訪問し子供達や先生達とも交流します。ここでは、南アフリカが抱える社会問題にも触れます。
このツアーを通して、南アフリカワインの主要産地のテロワールを感じ、最新の農法に触れ、ホスピタリティ溢れる生産者と交流し、ワインと料理のペアリングや南アフリカの豊かな大自然と絶景、野生動物、多様な文化も楽しむことができます。何より「南アフリカの人たちの笑顔とホスピタリティ」に満足する旅になることを保証します。このツアー終了後には、参加者の皆さんが「立派な南アフリカワイン大使」になれるようにプログラムを組んでいます。私、ツアー・リーダーを務める三宅は、1996年~1999年まで3年間南アフリカの大学に留学し、その後も南アフリカワインの輸入と販売に携わってきた経験を活かして、参加者の皆さんに満足してもらえるように毎回ツアーのプログラムを組んでいます。私も南アフリカ現地で皆さんと同行します。参加者の皆さんが帰国後に「南アフリカが好きになった/また行きたい」と言ってもらえるような最高の旅になるよう全力で準備していきます。
※料金について:航空運賃、現地宿泊代、食事代、現地の移動費、観光施設の入場料、ガイド料など基本的な物は含まれています(飲み物代は別です)。イメージとしては、お小遣い(買い物するものによりますが)3-5万円程度(目安)あれば大丈夫かと思います。
■ワイナリーの動画:事前に観ておいてください。
■各社のホームページ(英語版):可能な限り事前に読むようにしよう。
ホームページには、各生産者の紹介、ポリシー、こだわり、各地域のテロワール、商品資料などが掲載されています。これらを事前に読んでいけば現地でも生産者の話がより理解しやすくなります。
・ライナカ
・ラーツ
・クローヌ
【お役立ち情報:参考】
1)気温/服装:2月の時期の1日の気温が最低気温15度前後~最高気温30度前後になります。昼は半袖、夜は薄い長袖があったら良いです。畑も歩くので歩きやすい靴が良いです。日差しは強いので、帽子、日焼け止めなどもあると良いです。
2)南アフリカを理解するための映画/文献
南アフリカ共和国(ウィキペディア)←12/24追加
3)緊急時/役所/観光局
在南アフリカ日本大使館(プレトリア)と領事館(ケープタウン)
4)参考動画
・「南アフリカワインを知る」(しのワインちゃんねる:1時間56分)←2/9追加
・ケープワインランド(ステレンボシュ、フランシュック:3分22秒)
5)ツアーQ&A:随時更新。
後日アップします。
6)ワイン関係の英語の勉強の仕方:随時更新
やみくもに英語を勉強しようとしても無限大に時間がかかります。しかし、「ワイン関係の言葉」だけに絞れば2か月くらいのトレーニングでかなりレベルを上げることが出来ます。
6-1.これらのワイン用語(まずは100-150個程度)を覚えておけば、現地でよりスムーズにコミュニケーションがとれます。
6-2.英語が苦手な人は、各生産者のホームページ(上述)やワインの商品資料の英語版をグーグル翻訳などで日本語に変換して読む&実際に英語の音声でも聞きながら
・ワイン用語
・英語の音声/発音
・英語のスピード
に慣れよう。
6-3.YouTubeの活用例
ユーチューブの画面の右下の「ギア(設定)」みたいな形の左側の四角いボタンを押せば字幕で出ます(字幕がないのもあります)。更に右側のギアの形をしたものをクリックし、字幕&言語を選ぶことができます。また字幕ボタンを押し、自動翻訳を選んで下の方に日本語があるので、これを選ぶと自動日本語翻訳で日本語字幕が出てきます。この日本語を読みながら英語を聞く。日本語の意味が十分に理解出来たら英語の字幕だけで聞く。それにも慣れたら最終的には、字幕も消して音声だけで聞く。この音声だけで聞き取れるようになったらネイティブに近づいているということです。
聞き取れるようになったら次の動画に進んでみましょう。
これを2-4週間くらい続けると、英語のワード、音声、スピードに慣れて少しずつ聞き取れるようになります。
また、このギアのボタンで再生速度も選ぶことができます。標準のスピードが速いと感じたら0.75を選んでみてください。再生速度が少し遅くなります。最初はこの少し遅いスピードで慣らしてから、標準のスピードに戻すこともできます。
繰り返し(リピート)聞きたい人は画面を右クリックしたら「ループ再生」を選ぶことができます。
出発の日までに実際の英語の音声とスピードで聞き取れるようになるまで何回も繰り返し聞くことによって英語のリスニング力がアップします。出発までに聞き取れるようになれば現地に行っても生産者の話が聞き取れるようになります。
※ツアー参加申込者向けに今回のツアーのポイント、各ワイナリーのポイントを事前に予習して頂くZOOMミーティングを開催予定(2024年11~1月に2,3回程度予定)。白紙の状態で臨むのではなく、事前にしっかり準備することが、現地での理解をより深めることになり、ツアーの成功につながります。日程は後日連絡。
マスダ南アフリカワイン試飲会:9/12:東京、9/19&20:大阪(更新日:9/12)
マスダ南アフリカワイン試飲会
■テーマ:ハーテンバーグ来日&新商品、新ヴィンテージ、秋冬おすすめワインを中心に約40種
東京:9/12(木)
大阪:9/19&20(木/金)
<予約/入替制:参加費無料>
対象:酒販店、飲食店、メディア、ワイン業界関係者
■生産者紹介:ハーテンバーグ
ステレンボシュ・ボタラリー小地区。1692年設立の南アフリカを代表する老舗&プレミアムワインの生産者。ティムアトキンMW南アフリカワイン格付2022年1級生産者。無農薬栽培&環境再生型農業(=生物多様性共存型農業)を推進。健全な生態系を維持することにより、このハーテンバーグ社だけでも80種以上の鳥類が生息している。「結局のところ、土壌が重要なのだ。健全な土壌は、健全な植物、健全な環境、そしてとても美味しいワインを生み出す」。南アフリカワイン業界では最も早く「単一畑」のシラーズを発表し、テロワールの違いを世に知らしめた。ワインでは特にシラーズが有名。その他の赤ワインも高く評価されている。最近では白のシャルドネ、リースリングも注目されている。ワインのイメージは「ソフト、リッチ、エレガント、クラシック」。また、貧困地区の教育支援をしているPEBBLES(ぺブルス)を積極的に支援している。今回はセールス&マーケティング・ディレクター、ヘリアン(写真上)来日。同社全アイテムと「テナシティ」(オークション用の最高品質品)を紹介します。
※テナシティとは、「完璧」な作品が出来上がった時のみ「テナシティ(粘り強く何度も挑戦し完成した完璧な作品という意味)」付けられるハーテンバーグ社の頂点に立つ特別なラベルで、通常は南アフリカワインのオークション出品用に造られている数量限定ワインです。
〇ハーテンバーグ・ヘリアン(写真上)紹介:ハーテンバーグ・ディレクターでセールス&マーケティングを担当。ハーテンバーグに入社してから25年以上務める。好きなものはワイン、食べること、旅行、人に会うこと、新しい所に行ったり、体験したり、ハイキングなど。日本の好きな食べ物は、和牛、鮨(大トロ/うに)など。
■環境再生型農業:
・複数のカバークロップ(被覆植物)を栽培し、毎年交換することで、土壌微生物の多様性を高める。家畜の飼料として、より目的に特化した多種類のカバークロップを使用する。
・ハーテンバーグでは2000年代初頭から殺虫剤を使用せず、土着の昆虫を利用して害虫を防除している。齧歯類(げっぱるい:主にネズミなど、かじる動物)の個体数は、敷地内で繁殖している9組のメンフクロウとワシミミズクによってコントロールされている。
・牛を飼うことにより、牛の蹄による踏圧効果、唾液、糞尿、すべてが土壌の健全性を向上させる。
・ハーテンバーグのレストランから出る生ゴミ、庭のゴミ、毎年収穫されるブドウの皮や茎はすべて、スウェーデンのジョラシステムを使って堆肥化される。堆肥はマルチとして施され、土壌の健康を育む。
・これら取組により、土壌微生物相を回復させ、必須栄養素の自然な移動と循環を促進し、病害虫に強く、光合成が容易で、より健康的な作物へと導く。
〇その他:新商品、リーベック・ラール・シリーズ(WO:スワートランド。写真下)、秋冬向けおすすめ商品など、合計約40種類出品。
■出品リスト:東京会場/大阪会場、基本的には同じです。
東京会場:1から45番
大阪会場:1から46番(グレネリー・オリーブオイルが追加)
(出品アイテムは変更になる場合がございます)。
■日時:東京会場
参加希望の方は希望の日時をご予約下さい。
〇印:まだ余裕あります。 ▲印:残り僅か ×印:満席の為受付終了
9/12(木):
①11:30-13:00 〇
②13:30-15:00 〇
③15:15-16:45 〇
■場所:㈱グローバル東京ショールーム
東京都港区虎ノ門1-1-21新虎ノ門実業会館6階
電話03-5251-3818
■アクセス:地下鉄銀座線「虎ノ門」駅10番出口直結
東京メトロ千代田・日比谷・丸の内線 「霞が関 駅」より徒歩3分
■申込(QRコードから)
■日時:大阪会場
参加希望の方は希望の日時をご予約下さい。
〇印:まだ余裕あります。 ▲印:残り僅か ×印:満席の為受付終了
9/19(木):
①11:30-12:45 〇
②13:30-14:45 〇
③15:15-16:30 〇
9/20(金):
④11:30-12:45 〇
⑤13:30-14:45 〇
⑥15:15-16:30 〇
■場所:㈱マスダ1階会議室 大阪市北区錦町4ー82延原倉庫内
■アクセス:JR環状線天満駅/大阪市営地下鉄扇町駅
■申込(QRコードから)
■問合せ:株式会社マスダ
電話:06-6882-1070
メール:order(a)masuda-jp.com (a)を@に変更して送って下さい。
■案内チラシ:
#人と自然にやさしいワイン
#飲む人も造る人も幸せに
ポールクルーバー取扱25周年記念投稿&イベント情報
ポールクルーバーとの取引開始25周年
ということで思い出も含めて少し振り返ろう。
ポールクルーバーは、今の南アフリカワイン事業が始まった1999年、
一番最初に輸入を開始したブランドの一つ、
そして、これまでこの事業を牽引してくれた
ある意味で最も貢献してもらった
弊社にとっても最も大切なブランドの一つと言って良い。
一言では表せないが、同社には感謝しかない。
その後は、様々なブランドを増やし現在は南アフリカの45社と
取引をさせて頂いている。
一番最初の取引先なので、そのきっかけとして、
私個人の時代から振り返ってみる。
私は20代の頃、将来は地域開発(村おこし/町おこし/地域の活性)
の仕事をしてみたいと考えていた。
また、アジアやアフリカなど海外とも仕事をしてみたいと思っていた。
1995年、当時私は日本で大学生だった頃、海外との文化交流企画の
ボランティア・スタッフとして活動していた。
1995年と言えば、南アフリカでは前年の1994年4月に南アフリカ史上初の
全人種が参加した選挙でマンデラ氏が大統領に選ばれ、
南アフリカの民主化元年という歴史的な年の翌年、
私は、南アフリカのキッズ・ミュージカル・グループを日本へ招聘し、
文化交流で日本各地を回る企画にボランティア・スタッフとして加わっていた。
その時、私の人生を南アフリカに向けた運命の人となる
そのキッズ・グループを率いていた女性の音楽教師ヘンリー・トーマスさん
に出会った(写真下。1995年7月)。
彼女から「貴方は学校を卒業したら何をするの?」と聞かれ、
「アジアやアフリカの地域開発の勉強をしてから、将来そのような仕事をしたいなと思っている。」と伝えた。
彼女は「それなら南アフリカにも沢山大学あるし、南アフリカに来なさいよ!現地には沢山のプロジェクトもあるし、見学したり勉強の材料は沢山あるよ。」と。
留学なんて、普通はアメリカとかイギリスとかやろ!と当時は考えていたが、
彼女の一言で私は思いつきもしなかった南アフリカ行きに興味を持ち始めた。
そして翌年1996年10月に南アフリカに渡り、「まずは南アフリカの貧しい地域から知らんとアカンやろ」と思い、
昨年日本に来たキッズ・グループの家(行政首都プレトリアの郊外の黒人居住区「アタリジビル」)で
半年間ホームステイをさせてもらった後、1997年春からケープタウン大学の教育学部大学院に入学し
3年間を過ごした。
それから1999年2月、ケープタウン大学在学中に
「ポールクルーバーというワイナリーが、黒人の労働者の生活向上や地域の発展の為に「タンディ」というワイン・ブランドを立ち上げ、サポートしている」という話を知り、早速見学させてもらった。
その時私を案内してくれたのが今回も来日するリーズルさん(ポールクルーバー家族の3女。写真下)だった。彼女に案内をしてもらい、「こんなワインが日本で販売出来たら、南アフリカの人も日本の人も皆HAPPYになれるかも?」と思い、南アフリカワインを日本に輸入する計画を考え始めた(その時は友人と二人でこの事業を始めた)。
当時私は、ワインに関してはただの素人だったので、ワインを飲んでその品質を判断できるような力はなかった。ということで、知り合いを伝って日本の何人かのソムリエの人達にこのワインを飲んでもらおうということで、現地から何本かのサンプルを日本に送った。
その後、「良い」という前向きな評価を頂き、ワインを本格的に輸入する事業をすることになった。
私はポールクルーバーを再度訪問し、このタンディというワインと一緒にポールクルーバーのワインも輸入したいという旨を当時の社長、ドクター・ポールクルーバー氏(現会長/上の写真)の社長室で伝えた。「私達はお金もないし、今はソーヴィニョンブランだけを100ケース(600本)しか買えないが、日本で頑張って良いブランドに育てていきたいので、日本市場の独占輸入権も下さい。」と、お願いをした。たった100ケースというボリューム、今から考えると恥ずかしいくらいの少量でお願いだけは「日本市場の独占」という大きなものだったが、ドクターからは「頑張ってください。」と、その場で良い返事を頂いた。
そして、1999年12月、初めてのポールクルーバーが日本に到着し販売することになった。しかし、私達のワイン事業は個人の小規模なものだったので直ぐに資金が尽き、最終的に私は2001年7月に今のマスダに入社し、南アフリカワインの輸入事業を担当することになった。
始めは「3年頑張って無理やったら諦めよう」と思って始めた事業だったが、「飲んでみると意外に美味しい。」というお客様の声を頂くようになり、少しずつ取引先は増えていった。従って、3年経った時はもう少し続けてみようと思い、2004年頃には、「2010年FIFAサッカー・ワールドカップ・南アフリカ大会」が決定し、その時には「このワインは止めたらアカン。これはまだ伸びるぞ、物凄いポテンシャルあるワインや」と、自信/確信が持てるようになった。(※タンディはその後、取引を中止した。)
それから25年。
南アフリカワインは「アフリカでワイン出来るの?」とか、「飲んでみたら意外に美味しい」とか、当時はネガティブな声も沢山あったが、最近では「南アフリカワインって美味しいですよね。」と、お客さんから言われることも多くなり、褒めてもらえるようになった。
その中でも「ポールクルーバーを飲んで南アフリカワインが好きなった」という声をこれまで多く頂き、ある意味で、同社のワインは日本の南アフリカワイン市場の開拓者的な存在にもなった。
そして2022年からポールクルーバー側にとっては「日本市場が海外市場の最大のマーケット」になった。
1999年にソーヴィニョンブランをたったの600本の輸入から始まり、今は全品種を輸入し、日本が世界一の市場に。後から聞いたことだが、ポールクルーバー側にとっても、「日本は最初の海外マーケットのお客さんで、かつ、日本市場は最初から今まで輸入元が変わることなく、ずっと同じ会社、同じ人に扱ってもらっている」と。
後から知ったことだが、南アフリカワインの歴史では、1997年12月に今のKWVがこれまで国立の協同組合的な役割だったのが民主化し、各ワイナリーも自分で海外市場も開拓していかなければならない時代になった。ちょうどその時に私は「日本輸入独占権を下さい!」とお願いに行っていたわけだ。
いいタイミングだった。
ということで改めて
ポールクルーバーのまとめ
「エレガンス、バランス、テロワールを表現すること」
ティムアトキンMW南アフリカワイン格付2015-2020年、2022年に1級生産者。
1)家族
ポールクルーバー家の結束力、良いもの/品質へのこだわり、人・環境・地域への想い/愛。
リンゴ産地で冷涼なエルギン地区で初めてワインを生産し、「エルギン=南アフリカの高品質ワインの産地の一つ」というブランド地区に育てたパイオニア家族。
2)冷涼地区エルギン&高品質ワイン
ポールクルーバーのあるエルギン地区は、海の近くにあり(=冷涼)、周りは山に囲まれ(高い標高)、湿った冷たい海風が山に当たることで雲が出来やすく(=冷涼)、これらの要因により、南アフリカのワイン産地の中で最も平均気温が低い。冷涼な気候により、ブドウの酸をしっかりキープしながら、長い生育期間により香りや風味が豊かなブドウが育つ。従ってポールクルーバーは、冷涼地区エルギンらしい酸味と果実味、エレガンスを持つ南アフリカで最も人気のあるブランドの一つとして知られている。南アフリカワインの歴史は1655年の植樹から始まったが、この地区は今でもリンゴ産地で有名な地域。これまでは、ワイン用ブドウにとっては寒すぎると思われていたが、ポールクルーバー家が1980年代に最初にワイン用ブドウを育て、素晴らしいワインが出来上がって一気に「ブーム」的な産地になった。
3)サステナブル:自然環境と地域(次世代/未来の為に)への貢献
・環境:ポールクルーバーの敷地は約2000ha(東京ドーム約430個分)で、その60%が、ユネスコの世界自然遺産に指定されている。従ってポールクルーバー家では、昔からこの豊かな植物や野生動物を守る環境保護活動にも熱心に取り組んでいる。
・畑:環境再生型農業による活きた土壌造り、水の管理
・セラー:リサイクル、ソーラーパワー利用
・教育:学校支援。リーズル達のお婆さんが「労働者の子供達にも教育を」ということで自費を費やして敷地内に学校を建設。1957年、23名の生徒から始まり、現在は1300人の生徒の政府認定の小中学校になった。関連記事。
・地域貢献:HOPE支援。敷地内でコンサートをボランティアで運営。チケットの売上を地域の支援施設に寄付している。
◆2024年7月ポールクルーバー来日に関するイベント
マーケティング・ディレクター、リーズルさん来日
★印:プロ向けイベント、◎印:一般向けイベント
◎28:12-15時。ポールクルーバーワイン試飲会@Nodino(東京/神楽坂)。参加費税込8800円
◎29:ワイン会@みたまり酒店(東大阪)
★30:京都ワインコンプレックス出展@ホテル・グランヴィア京都(京都)
これまで支援して頂いたポールクルーバー、日本の取引先やお客様、社内外の多くの皆様に感謝申し上げます。
「飲む人も造る人も幸せに」
この事業立ち上げの時から
そしてこれからも
この想いを大切に尽力してまいります。
㈱マスダ南アフリカワイン事業部
三宅 司