「今日のワイン」カテゴリーの日記一覧
- 2021.3.13
- 今日のワイン
ポールクルーバー:サステナブル(持続可能)なアプローチ
ポールクルーバー
サステナブル(持続可能)なアプローチ
- 南アフリカBWIチャンピオン(生物多様性とワインの発展プログラム)
■環境/栽培:
私達は大変幸運なことに、南アフリカ最初の生物保護区内に住み、そこで働いています。ユネスコは、これらの保護区(世界自然遺産)を、生物多様性の管理のための「持続可能な開発のための学習場所」と定義しています。私達家族はこの原則を3世代にわたって支持してきました。そして、Cape Nature(政府の自然保護機関)と最初に契約し、農場の3分の2(約1200ヘクタール)を保全地区にしました。
具体的には、次のようなサステナブルな活動をしています。
・IPW(南アフリカ産業界が推進している環境と調和したワイン生産)に従ってワイン生産(評価は90%+の高評価)
・ソーラーパワーを使用し、オフィスや醸造所で利用している。
・醸造所の排水を綺麗にして敷地内の池に戻しています。
・果樹園の不要なフルーツやブドウの皮などから独自に堆肥を作り肥料として使用しています。
・敷地内の池に鳥が集まりやすくする目的で浮かぶ島を作っている(下写真)。そうすることで植物の根によって水が綺麗になり、鳥の種類や数が増えます。
・何種類かのカバークロップ(下写真:被覆作物。ブドウの畝(うね)と畝の間に植える)を採用している。
・ライ麦やオーツ麦は、成長した後は複雑な繊維のベッドになり、ブドウの成長シーズンに雑草の再成長を抑制する。
・ソラマメやクローバーは、天然の窒素剤のようなもので、無機肥料の必要性を減らします。
・日本大根(上写真)は土を突き抜けて土中の圧密を防ぎます。それによってブドウの根が伸びやすくなります。
・生物多様性を保護する保全地区以外に、私達が耕作する1/3の土地では、殺虫剤の使用をする代わりに捕食動物の導入、土壌水分の維持に取り組んでいます。
・植物の保全地区では、生物多様性を維持し、敷地内の小川の流れを改善することに重点を置いています。具体的には、侵入してくる外来樹を積極的に伐採し、元の自然な植生に戻しています。外来樹は、吸水量が多く、それによって周辺が渇き、火災の可能性が高まります。結果として、土着の動物や植物が目に見えて増加しました。
・保全地区の植生や生息する動物達は、下記リンク先の観察日記のようなサイトで見ることが出来ます。中には特別貴重な花やケープ・レオパード、最近では野生猪なども発見されています。
Paul Cluver Family Wines, Elgin · iNaturalist
■教育:
今、この農場を運営している私達兄弟の祖母は、ポールクルーバーの農場で働く労働者の子供達にも質の高い教育を提供できるように敷地内に学校を建てました。当時、南アフリカではまだアパルトヘイト(人種隔離政策)が実施されていた1957年1月27日に1年生から7年生までの23人の学生からスタートしました。
現在は1045人の学生がいます。年齢は5歳から19歳まで、1年生から12年生までの教育を提供しています。カリキュラムは持続可能な農業にも重点を置いています。現在は、英語、アフリカーンス語、数学、地理学、観光、経済学、ビジネス、農業技術、農業管理、酪農、水耕栽培の科目を提供していますが、2022年までに、メンテナンスとインテリアデザインを含むサービス技術を追加する予定です。
- 2021.3.8
- 今日のワイン
ハーテンバーグ:サステナブル(持続可能性)へのアプローチ
サステナブル(持続可能性)へのアプローチ
●地区:ステレンボシュ・ボタラリー・ヒル小地区
●特徴:オーガニック栽培。認証取得予定なし
咋今、気候変動は現実的であり、南アフリカの西ケープ州も気温が上昇し、降雨量は減少しています。私たちハーテンバーグ社は、未来に向けて、ワイナリー及びここで働くスタッフ、そしてワインが今後も生き残っていくために計画し、適応していかなければなりません。
1986年以来、今日に至るまでの26年間に、醸造責任者であるカール・シュルツは、オーナーのマッケンジー・ファミリーと連携して、ハーテンバーグにある天然資源を利用したり守ったりしながら、様々な自然との共生プロジェクトに熱心に取り組んできました。
ハーテンバーグのアプローチは、ここで働く人、住んでいる人、全てを含むファームのあらゆる点においてカバーされています。
■湿地:
-このファームの敷地170ヘクタールのうち65ヘクタールは自然のままの湿地です。
-外来種の除去
-この地域に生息する鳥やカエルがたくさんいます。
■水:
-ここには5か所の水源があり、注意深く管理することで、300年以上もの間、水に関して大きな問題が無かった。
-ここでは、セラー、テイスティングルーム、レストラン、住宅から出る全ての廃水をリサイクルしています。
-廃水は、花崗岩の砂利、泥炭、ベッドのように重ねられた葦(あし)で綺麗になるまで繰り返し濾過され、畑や庭の灌漑用水に使われます。
-ハーテンバーグの水は15年間、この敷地内で何度も再利用されてきました。
■廃棄物のリサイクル:
-敷地内のレストランから出る全ての食品廃棄物や、セラーから出るブドウの皮と茎から堆肥を作り、畑に戻しリサイクルしています。
■銅(ボルドー液):
-オーガニック栽培では、使用を許可されていますが(1リットルあたり4mg)、長い目で見れば土壌に良くないので、銅を使用しないことを選択しました。
■IPW:
-ハーテンバーグは有機農法を採用しています。また、南アフリカワイン業界が推進している「持続可能なワイン生産」、つまりIPW(Integrated Production of Wine:「環境と調和したワイン生産」)に準拠しています。
-Integrity&Sustainabilityシール(下写真。ワインの首に貼付されている)は、消費者とワインバイヤーに対して、自然環境に配慮し、持続可能な農業をしていることを保証します。
■生物的な防除対策:
-ハーテンバーグの畑では、15年以上もリーフロール病の被害はない。実際には次のような対策を行っている。
1.羽のあるオスのコナカイガラムシの数を監視するためのフェロモン・トラップ。
2.メスのコナカイガラムシと、その蛹(さなぎ)を食べる南アフリカ・テントウムシの導入。
3.メスのコナカイガラムシを狩るハチの導入。
-フクロウが住みやすいように巣箱を設置している。ハーテンバーグでは現在、9組のフクロウやワシミミズクが生息しています。 彼らは、ネズミやヘビの駆除に役立っています。実際、毎晩平均して10〜20匹の獲物を捕まえています。
■灌漑:
灌漑中の蒸発を次の方法で10〜20%削減しています。
-下層土に灌漑
-日中から夜間の灌漑への切り替え
■水分調査器:
-ハーテンバーグでは、1990年代後半に南アフリカで最初に植物の水分調査器を購入しました。これは、カリフォルニアで開発されたキットで、ブドウの葉から水分レベルを測定する機器です。これにより灌漑の必要性を判断します。
■カバークロップ(被覆作物:ブドウの畝(うね)と畝の間に植える植物):
-ハーテンバーグでは、土壌の改善の為にカバークロップ(被覆作物:下写真)を採用しています。
-マメ科植物は土壌中の窒素と結合し、ブドウの木の成長および健康的なブドウの生育を助けます。
-グラベルヒル(同社のフラグシップワイン:下写真)の畑は、重い粘土質土壌で、ワイルド・ラディッシュを植えている。それは、粘土のような土壌でも根が伸びていき、枯れた後には、その空間にブドウの根が伸びるのを助けてくれます。
-セラデラ牧草マメ科植物の紫色の花がミツバチを引き付けます。ハーテンバーグには、蜂の巣箱が30個あります。実際、ブドウはミツバチによる受粉を必要としませんが、ケープ地方の土着の植物であるフィンボス(下写真)や多くの植物にとっては、ミツバチは必要です。
■労働者の家族やスタッフの育成:
-家族経営ですので、毎年のスタッフの知識や技術の向上が不可欠です。そうすることで、ワインの品質も上がります。
-学童保育(PEBBLES:ペブルス・プロジェクト)への施設の提供、成人識字クラスの援助
-職場と自宅の無料送迎
-子供達のスクールバスの費用負担
グレネリー:バックヴィンテージの案内
グレネリー社から
素晴らしいバックヴィンテージを頂けることになりました。
(現地在庫、根こそぎもらいました)
一部を試飲しましたが、個人的には早くも
「2021年最優秀ワイン」の候補に入れました。
酒販店様、飲食店様でご希望の方は弊社までご連絡ください。
一般の方はお近くの酒販店様、ワインショップ様に
お尋ねください。
既に予定数量を超えたアイテムもございます。
必ずしもご希望通りにならないこともございますので
予めご了承ください。
●数量限定
●受注締切:3/12(金):締切後、割当分を再度連絡致します。
●入荷予定:6~7月頃
●ヴィンテージ、価格の詳細は
下記、酒販店様、飲食店様向けの案内チラシをご覧ください。