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南アフリカワイン日記

ポールクルーバー:サステナブル(持続可能)なアプローチ

ポールクルーバー

サステナブル(持続可能)なアプローチ

  • 南アフリカBWIチャンピオン(生物多様性とワインの発展プログラム)

 

■環境/栽培:

私達は大変幸運なことに、南アフリカ最初の生物保護区内に住み、そこで働いています。ユネスコは、これらの保護区(世界自然遺産)を、生物多様性の管理のための「持続可能な開発のための学習場所」と定義しています。私達家族はこの原則を3世代にわたって支持してきました。そして、Cape Nature(政府の自然保護機関)と最初に契約し、農場の3分の2(約1200ヘクタール)を保全地区にしました。

 

具体的には、次のようなサステナブルな活動をしています。

・IPW(南アフリカ産業界が推進している環境と調和したワイン生産)に従ってワイン生産(評価は90%+の高評価)

・ソーラーパワーを使用し、オフィスや醸造所で利用している。

・醸造所の排水を綺麗にして敷地内の池に戻しています。

・果樹園の不要なフルーツやブドウの皮などから独自に堆肥を作り肥料として使用しています。

・敷地内の池に鳥が集まりやすくする目的で浮かぶ島を作っている(下写真)。そうすることで植物の根によって水が綺麗になり、鳥の種類や数が増えます。

・何種類かのカバークロップ(下写真:被覆作物。ブドウの畝(うね)と畝の間に植える)を採用している。

・ライ麦やオーツ麦は、成長した後は複雑な繊維のベッドになり、ブドウの成長シーズンに雑草の再成長を抑制する。

・ソラマメやクローバーは、天然の窒素剤のようなもので、無機肥料の必要性を減らします。

・日本大根(上写真)は土を突き抜けて土中の圧密を防ぎます。それによってブドウの根が伸びやすくなります。

 

・生物多様性を保護する保全地区以外に、私達が耕作する1/3の土地では、殺虫剤の使用をする代わりに捕食動物の導入、土壌水分の維持に取り組んでいます。

・植物の保全地区では、生物多様性を維持し、敷地内の小川の流れを改善することに重点を置いています。具体的には、侵入してくる外来樹を積極的に伐採し、元の自然な植生に戻しています。外来樹は、吸水量が多く、それによって周辺が渇き、火災の可能性が高まります。結果として、土着の動物や植物が目に見えて増加しました。

・保全地区の植生や生息する動物達は、下記リンク先の観察日記のようなサイトで見ることが出来ます。中には特別貴重な花やケープ・レオパード、最近では野生猪なども発見されています。

Paul Cluver Family Wines, Elgin · iNaturalist

 

■教育:

今、この農場を運営している私達兄弟の祖母は、ポールクルーバーの農場で働く労働者の子供達にも質の高い教育を提供できるように敷地内に学校を建てました。当時、南アフリカではまだアパルトヘイト(人種隔離政策)が実施されていた1957年1月27日に1年生から7年生までの23人の学生からスタートしました。

 

現在は1045人の学生がいます。年齢は5歳から19歳まで、1年生から12年生までの教育を提供しています。カリキュラムは持続可能な農業にも重点を置いています。現在は、英語、アフリカーンス語、数学、地理学、観光、経済学、ビジネス、農業技術、農業管理、酪農、水耕栽培の科目を提供していますが、2022年までに、メンテナンスとインテリアデザインを含むサービス技術を追加する予定です。

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