- 2019.7.14
- 今日のワイン
キャサリンマーシャル・ワインのまとめ
キャサリンマーシャルのワイン
http://southafricawine.jp/?mode=cate&csid=0&cbid=2172242&sort=p
●ワインのスタイル:
ピュア、ソフト、エレガント。不干渉主義、テロワール主義、フレンチスタイル。
力強いパワフルなワインではなく、疲れない優しい、料理に寄り添うようなワイン。
和食など、繊細な料理、日本人のテイストにも向いている。
彼女の人柄がそのままワインになったようなイメージ。
同じエルギン地区でもポールクルーバーは、香りやワインの骨格が強く、しっかりしている。
ワインも自ら主張するタイプ。
これらの違いは、土壌によるもの。
ポールクルーバーは、国道2号線の北側に位置し、頁岩が多く、
頁岩はしっかりした骨格のワインを作る。
キャサリンのワインは、砂岩も含み、ワインは優しくなる。
●地区(エルギン):
標高約400m前後。寒暖差あり。夏は昼30度、夜10度くらい。その結果、酸味のしっかりしたブドウが出来る。
山に囲まれた盆地で海からの冷たい風が山を越えて盆地に入り、そこで停滞し、冷涼な気候が保てる。
風は山にあたって雲が出来やすく、年間の200日は雲ができ、直射日光を避けることができ、
冷涼な気候が保てる。エルギンのブドウ栽培面積は850ha。
●土壌:
キャサリンマーシャルの畑の土壌は鉄分を多く含む粘土、砂岩。
大昔は海底にあり、隆起したもの。
実際には、同じブロックでも様々な土壌が混ざっていて、ワインを複雑にしている。
南アフリカは、地震や火山噴火がなく、結果として、古代からの世界で最も古い土壌が残っている。
●ラベルイメージ:
ソーヴィニョンブラン、リースリング、ピノノワール・クレイソイルは、
キャサリンの友人で南アフリカで有名なアーティストに描いてもらった。
彼女はワインで支払い、物々交換。
ソーヴィニョンブランは、青く輝き、キリっとした女性のイメージ。
リースリングは、土と品種のハーモニーをイメージし、
男性と女性が抱き合っている。周りの赤茶色は赤土のイメージ。
ピノノワールは、やや暗い色使いだが、落ち着いた女性のイメージで、
ベリー系の明るいピノノワールではなく、土っぽく、鉄分の多い、
このピノノワールをイメージしている。
シュナンブランとピーターズヴィジョンは、彼女の娘さんがアーティストなので
描いてもらっている。シュナンブランは、顕微鏡でシュナンブランを観た時の
分子の状態をグラフィックデザインで表現している。
青色はキャサリンの好きな青色を採用した。
ピーターズヴィジョンは、無くなられたご主人、ピーターさんに敬意を表して
商品名にした。彼は自転車や星が好きで、それら(車輪と星)が描かれている。
また、彼は貧しい黒人地区の教育の発展に尽力した人で、彼のヴィジョンをイメージしている。
●マーケット:
最大の輸出先はイギリスで、2位がアメリカ、3位が日本。
しかし、今、日本が伸びていて、もうすぐアメリカを抜きそうだと。
<<ワイン>>
1.ソーヴィニョンブラン2017:
4つのクローン(グラーブ2、サンセール1、南アフリカ1)を使用。
それぞれに性格が違うので、別々に収穫、醸造。最後にブレンド。
プレスはバルーンプレス。
一部、樽熟成させてものもブレンドし、ふくよかさ、厚み、複雑性を演出している。
瓶詰後は1年間、瓶熟させてからリリース。
今飲んでとても良い状態ですが、熟成により、より複雑味が増します。
ソーヴィニョンブランが嫌われる要素の主な原因になっている青い要素は少なく、
スッキリ、爽やか、クリーン、夏に冷やして美味しい、グレープフルーツのようなイメージ。
サンセールに近いスタイル。
2.リースリング2017:
2年目のヴィンテージ。ドイツ・モーゼルと同じ土壌でモーゼルのスタイル。
プレスはバルーンプレス。
同じく、スッキリ、爽やかで、酸と残糖のバランスが絶妙で飲む人を魅了する。
暑い季節に気持ちの良い素晴らしいリースリング。
最初はアメリカのエージェントからリースリングを作って欲しいというリクエストがあり、
一般的には南アフリカは暖かいのでリースリングには向かないと思い、断っていたが、
しつこく言われたのと、良い畑が見つかったので作ることになった。
実際に作ってみたら評判が良く、今は増産のリクエストもあり、少しずつ生産量を増やしている。
(南アフリカのリースリング生産者は約14社でポールクルーバーが最