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南アフリカワイン日記

最近の南アフリカワインについて思うこと(7)ピノタージュ

この品種、1925年に南アフリカで、

ピノノワールとサンソー(南アフリカではエルミタージュと呼んでいた)を交配させ、

「ピノ+タージュ=ピノタージュ」が誕生した。

ということで、他国と比較することは出来ない。

また、新しい品種なので歴史は浅く、南アフリカ国内でも実際に産地や作り手によって

様々なタイプのピノタージュが存在し、実験が繰り返されている。

従って、「一体どれが本当のピノタージュ?」と思ってしまうほど幅も広い。

 

それでも、ピノタージュと言えば、

カノンコップデヴォールなど、ステレンボシュ地区の伝統的な生産者のピノタージュを

まずは基本と考えるべきだろう。

一方、ケープ・サウスコーストなど冷涼な地区では、

ピノノワールのような淡くて透明感のあるピノタージュも生産されている。

また、スワートランド地区デイヴィッド&ナディアBヴィントナーズのピノタージュなどは、

その両方の中間的なタイプと言えるかもしれない。

他には、パール、トゥルバッハなど、比較的内陸の温かい地区では、

濃厚で少し甘みもあるピノタージュも生産されている。

 

ピノタージュの特徴をまとめると、

・比較的は色は濃く、香りもしっかりある。

・軽過ぎず、重すぎず、ミディアムボディの物が多い。

・ピノノワールに近い軽めのものから、濃厚でしっかりしたものまである。

・グラスもタイプによって、ブルゴーニュ・グラスやシラー/シラーズ・グラスなどを使い分けると良い。

・若いヴィンテージのフレッシュ&フルーティで、ジューシーな状態でも楽しめるし、熟成してからも楽しめる。

・南アフリカでは、ピノタージュは女性に人気の品種で、日本でも比較的女性の支持が多いです。

フルーティで飲み易いものが多いからかもしれませんね。

・料理の幅も広く、スパイシーな物にも良く合う。

南アフリカでは、ダチョウのお肉にピノタージュが合わせられたりしますが、

日本ではダチョウを食べる機会はかなり少ないだろう。

私のお薦めは、カレーライスにチーズをかけてピノタージュ。

その他、ミンチ肉との相性が良く、ボロネーゼ、ミートボール、ハンバーグ、ミンチカツなどをお薦めする。

 

ピノタージュを知るには、まずは基本を抑えて、

その次に他の様々なタイプのピノタージュにチャレンジするのが良いと思う。

そして、将来、また新しいタイプのピノタージュが生まれるかもしれない。

ということで、今後も注目していきたい品種である。

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