- 2016.9.3
- 今日のワイン
最近の南アフリカワインについて思うこと(4)ソーヴィニョンブラン
ソーヴィニョンブランと言えば、
フランスは、ボルドーとロワール、ニュージーランドが有名ですね。
その他、世界各国で作られています。
南アフリカにも美味しいソーヴィニョンブランは沢山あります。
南アフリカのソーヴィニョンブランは、
圧倒的に
①エルギン、ウォーカーベイ、ケープ・アギュラスを含むケープサウスコースト地区
そして、
②ステレンボシュ地区
などの地区が有名です。
詳しくは下記参照。
https://masuda.southafricawine.jp/about/?page_id=12
①のケープサウスコースト産は、
しっかりした酸味があり、より柑橘系のニュアンスが強く感じられます。
②のステレンボシュ産は、もう少し酸が優しく、ふくよかなトロピカル系な感じがします。
南アフリカの夏の時期(12-3月頃)に向こうへ行きますと、
暑いし、乾燥しているので、ソーヴィニョンブランが美味しいこと。
「毎日、泡とソーヴィニョンブランだけで良い!」という気持ちになります。
水みたいな感覚で簡単に1本空いてしまいます。
ということで、「ソーヴィニョンブラン信者」みたいな状態になって勘違いしそうになります。
私もソーヴィニョンブランは好きな方ですが、実際のビジネスは、そんな簡単ではありません。
・「ソーヴィニョンブランの青っぽい要素が嫌い!」という人もいますし、
・春夏しか売れない!というビジネス的なこともあるし、
・「ソーヴィニョンブランは料理を選ぶから使いにくい」というシェフがいたりもします。
まあ、どの品種も個人によって好き嫌いがあるのですが、要するに、
それほど需要が大きくないという問題があります。
日本食を食する日本人こそ、もっとソーヴィニョンブランを飲むべきではないか?
と思うのですが、この品種は、乾燥している気候でこそ、もっと美味しく感じるのかな?
と、思ったりもします。
ビールに例えるなら、アメリカで飲んだバドワイザー、メキシコで飲んだコロナ。
現地では凄く美味しかったのに、日本に帰ってきて飲んだら
「アレ???」みたいなこと、感じることありませんか?
(日本でこれらの商品を売っている人、すみません。あくまでも個人の感想です)
そんなことをソーヴィニョンブランにも感じてしまいます。
「南アフリカのソーヴィニョンブランは、ニュージーランドより質は高いよね。」
と、嬉しいことを言ってくれる有名なソムリエさんもいますが、
まずは、ソーヴィニョンブランの市場を大きくしてから
南アフリカの美味しいソーヴィニョンブランをどんどん入れていくという
順番で行くべきなのかな?と、思います。
ちょっとしたエピソードを言いますと、
ポールクルーバー・ソーヴィニョンブランは、今でこそ、沢山売れていますが、
それは2014年に「デカンター・ワールドワイン・アワード・15ポンド以下の
ソーヴィニョンブラン部門」でインターナショナル・トロフィ(世界一)を取ってからで、
このアイテム、2000年からずっと扱っていたのに、それまでは思うようには売れなかった。
更に2015年サクラアワードでもダイヤモンド・トロフィ(大会最高賞)を授賞し、再び火が付いた。
心の中では、「こんなに香りが上品で、素晴らしいソーヴィニョンブラン、
この価格では他にないやろ!」と、ずっと思っていたのに、大して売れず。
世界一取った瞬間、「うちも欲しい!、私も欲しい!」と。
「なんやねん、今までもなんら変わらん同じポールクルーバー・ソーヴィニョンブランやんけ。」
と、思うこともありましたが、そこは商売。ニコニコ笑顔で対応しました。
ということで、ソーヴィニョンブランの美味しさももっと伝えていかなければ、
厳しい現状を打破出来ませんね。
まずは、南アフリカの美味しいソーヴィニョンブラン、色々飲んでみて下さいね。
ヨロシク。
ソーヴィニョンブラン色々: