- 2016.9.2
- 今日のワイン
最近の南アフリカワインについて思うこと(3)シュナンブラン
シュナンブランは、南アフリカでは、最も栽培面積が多い、
同国の「顔」的な品種です(2014年時点でブドウ全体の約18%)。
背景には、17世紀後半にフランスのロワール地方から移民してきた人達が
このシュナンブランを南アフリカに持ち込み植えられました。
と言うことで、南アフリカには昔からシュナンブランが多いんですね。
南アフリカのシュナンブランは、豊かな酸味と果実味、ややふくよかなボディを持ち、
少しシャルドネ的な要素も持つ、つまり、フランス・ロワール産のシュナンブランとは、
違ったタイプのワインと言っても良いと思います。
従って、フランスと単純比較するというよりも、むしろ、独自の品種的なワインと
理解した方が良いでしょう。
ということで、ライバルがないのは良いですが、その分、マーケットが小さく、
南アフリカワインの輸入元としては、独自で、もしくは共同で
プロモーションして行かなくてはなりません。
南アフリカのシュナンブランの主要産地は、
何と言っても古木とブッシュヴァインが多い、
そして、才能豊かな優れた生産者の多い
①スワートランド、
を筆頭に、そして、酸味と果実味の安定したバランス力のある
②ステレンボシュ、
ややふくよかなタイプの
③パール
などの地区です。下記参照。
https://masuda.southafricawine.jp/about/?page_id=12
南アフリカのシュナンブランは、
●樹齢30年以上の古木も多い。
●スワートランドには、スワートランド・インデペンデント・プロデューサーズ(SIP)
という独自の組織もあり、シュナンブランなどスワートランド地区のブドウに
注力している団体がある。https://swartlandindependent.co.za/
従って、この地区からは、才能豊かで素晴らしいシュナンブランを作っている
生産者がどんどん出てきていて、今後も目が離せない。
■スワートランドのシュナンブラン:
https://masuda.southafricawine.jp/about/?page_id=12#chiku1
という点で、まだまだ高品質なシュナンブランが生まれてくるということで
今後も注目すべきである。
シュナンブランが面白いのは、樽で熟成させる物と樽無しのフレッシュな物、
辛口から甘口、極甘口まで、そしてスパークリングも作られるという、変幻自在な品種です。
合わせる料理も、シーフード、野菜、鶏肉や豚肉、ハーブ系料理、寿司、天ぷらなど、
洋食、和食、中華、アジア系料理など、大変幅の広い便利な品種です。
飲食店に営業に行った時は、
「メニューにシュナンブランを1-2種入れておくと様々な料理に合わせやすいですよ。」
と、提案しますし、
主婦向けのセミナーでは、
「冷蔵庫にシュナンブランを1本入れておくと何にでも合わせやすいので便利ですよ。」
ということを伝えています。
■色々なシュナンブラン:
http://southafricawine.jp/?mode=grp&gid=1244408&sort=p
ということで、皆さん、「冷蔵庫(セラー)に1本、シュナンブラン!」
ヨロシクね。
今年は、10/31-11/4に、南アフリカのPIWOSA(南アフリカのプレミアムワイン生産者の団体。
11社所属)のワインセミナー(講師:南アフリカのキャシー・ヴァン・ジルMW&大橋健一MW)が、
東京、大阪など、日本4都市で開催されます。
その際にもシュナンブランが1つのテーマとして語られますので、
お時間ございます方は、是非、こちらにも参加してみて下さい。
詳しい日程と時間、会場が分かりましたらまた案内します。
PIWOSA:http://www.piwosa.com/